片山雅博
1955年2月7日東京都生まれ。少年時代に手塚治虫作品に出会い、漫画・アニメーションの分野を志した。長じてイラストレーター、漫画家、アニメーション作家として活躍する傍ら、前日本アニメーション協会事務局長、元日本漫画家協会事務局長、アニメーション学会理事として業界団体のまとめ役をつとめ、さらには飛騨国際メルヘン映像祭審査員、広島国際アニメーションフェスティバル実行委員などを歴任するなど、広い範囲で多彩な活動を行った。
自らも短編作品を制作し、また「グループえびせん」の代表として、はらひろし、片渕須直、角銅博之各氏等と実践的なアニメーション制作の普及につとめた活躍も大きなものがあった。
アニドウについても、上映会のたびに書き下ろしポスターを制作するなど、多大な功績をあげている。また多彩な話術の達人として多くの宴席や舞台での司会業でも活躍。特にアニドウの無声アニメーション上映会における弁士(活漫師)として評判を呼んでいた。
近年は多摩美術大学教授として後進の育成に努め、数多くのアニメーション作家を輩出させる功績をあげるなど、余人にはできない足跡をほこる大きな存在であった。2011年2月12日午後8時43分、肺炎のため逝去。享年56。
主要作「フィルムは生きている-手塚治虫フィルモグラフィー 1962-1989」「連句アニメーション 冬の日」文化庁メディア芸術祭アニメ部門大賞。第58回毎日映画コンクール大藤信郎賞など。
著書(予定)「アニメーテッド・ピープル」(編集中/アニドウ刊)